2012年4月27日金曜日

にきびと漢方薬


「にきび」とは
 顔面に多く出来るふきでもので、正式な名称は尋常性座瘡と云われ、若年性座瘡と化粧品座瘡がある。

若年性座瘡は
 主に思春期の男女の顔面・背部・上胸部などに見られ、よく「青春のシンボル」と称される。
 皮脂腺の働きが活発になり分泌された脂肪が毛穴に詰まり、丘疹・膿疱となる。
 毛穴内に閉じ込められた皮脂を栄養としてアクネ菌や黄色ブドウ球菌が異常増殖して、炎症性物質を出し、毛穴壁や周囲に炎症が及び、進行すると毛穴内の周囲は破壊され膿がたまり膿疱となり化膿すると瘢痕(はんこん)を残しますが、多くは22〜23歳位までには自然治癒する。

化粧品座瘡
 近年女性の社会進出により、メーキャップ化粧品、特にファンデーションの多用により皮脂腺の毛穴を塞ぎ、加えて仕事によるストレス、不規則な生活などによりホルモンバランスが乱れ30歳すぎてまでも発症するケースが多く見られる。頬から首にかけて、口の周囲や下顎にかけて多発する事が多い。

「にきび」の経過と種類
 白にきびは初期の状態で、毛穴の部分に出来たにきびで、古い角質や汚れが毛穴をふさぎ皮脂がスムーズに排出出来なくなり発症する。
 黒にきびは、白にきびが空気にふれ酸化したもの。
 赤にきびは、黒にきびがアクネ菌の感染増殖により毛包内の皮脂が炎症したもの。


赤いマークdermologicaためのにきび治療
白、黒、赤へと進行します。赤にきびの炎症がひどくなると、にきびの周囲の組織が損傷を受け凹凸な跡や赤みが残ります。
慢性化してからより、初期の治療のほうが短期間で治癒します。

 

一般的に「にきび」は

女性の「にきび」は生理前に悪化する事がみられ、生理不順や生理障害をともなう人に多くみられる。
原因は、2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)のアンバランスによる。
男性の「にきび」は一般的に女性より重症である。
ストレスや体調の不良により、過剰の男性ホルモンが分泌され皮脂の分泌が促進され、悪化させる。
季節的には夏に発汗により悪化する場合が多いが、春先には自律神経の乱れにより発症する。

 

原因として


あごのにきびと傷
思春期のホルモンバランスの乱れが自律神経に悪影響をあたえる。
血液中の男性ホルモン値が高いと皮脂の分泌が高まり、悪化させる。女性ホルモンのバランスの乱れなどによる。
誤ったスキンケア(肌の手入れ)による。
適度な皮脂は外界の刺激から肌を守ったり水分を維持したりして健康な肌を維持するのに欠かせないものです。皮脂は多すぎても少な過ぎてもいけません。
過剰な分泌は「にきび」悪化の原因になりますが、脱脂力の強い洗顔料や過度に脂取り紙を用いて取り過ぎると肌は乾燥して防御力が低下するので、外界の刺激や細菌感染から表皮を守ろうとして皮脂の過剰分泌が起こり逆に、にきびを悪化させる事になります。
不規則な食生活、胃腸障害、慢性便秘、腸の異常発酵、糖質の取り過ぎなど、特に甘いものは脂肪の代謝に悪影響を及ぼす。
チョコレートやケーキ等嗜好品やアルコールの摂取過多は化膿を促進させる。
ビタミンの欠乏、新陳代謝の低下。
ストレス、過労、睡眠不足により悪化させる。
紫外線や直射日光の浴びすぎ。
遺伝的な素因による。

 

予防には


にきびのミックス蜂蜜とミルク
1日2回は弱酸性の洗顔料で洗顔をするように。
過度の化粧は慎むようにする。
女性はメイクを入浴時や就寝前に残さず落とす様につとめる。
脂取り紙などで、過度に顔の脂分を取り過ぎない様にする。
便秘にならない様、つとめて野菜、海藻など繊維類の多い食事を心がけて便通を整える。
脂肪分の多い肉類や糖分(ケーキなどのお菓子類)、刺激物アルコール類、コーヒーなどの嗜好品を控える。
寝不足をさけ規則正しい生活を心がけ、ストレスをためない様にする。
顔面に毛髪がかかると毛先が「にきび」を刺激して悪化させるのでアップにするか、短かめのヘアースタイルが望ましい
手をふれたりつぶしたりすると完治しても凹凸が残るので要注意。

 

漢方薬の処方分類


体力があり顔や頭の鬱血による炎症、発熱、発赤、化膿が顕著な場合。
体力があり、顔色もよく、のぼせやすく、口唇鬱血して左下腹に抵抗圧痛を訴え月経時に悪化する。
体力充実して、のぼせが強く、赤ら顔で、鬱血、患部の熱感が顕著で便秘傾向の「にきび」は赤黒く先はとがり化膿しやすい。
体力はやや虚弱傾向で疲れやすく神経質で、頭重、めまい、時々のぼせを訴える。
体力がなく、色白、貧血気味で冷え性の女性でしばしば月経異常を伴い、月経周期に悪化し、扁平で薄紫のもの。
虚弱な人で月経障害はないが、顔色が悪く、腹力がなく手足の冷えが強いもの。
不摂生な食事や胃腸障害を伴うもの。
これらに該当しないものなど。
  多数の処方があります。
個々の処方に「ヨクイニン」を併用するとさらに良い。

 

「にきび」の薬物治療
 現代医学では、
抗生物質、ビタミン剤、ステロイド剤の内服や、外用として用いられますが主に対症療法で完治は難しく副作用もあります。


素人判断で薬を選ばない様に、漢方薬専門家に相談のうえ自身の体質に合った漢方薬を気長に服用なさる事が望ましいです。
   
漢方薬の得意分野で副作用の心配もなく根本からの体質改善ができますし再発防止の効果も期待できます。

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